【長谷川コラム】「#大野くんの夏休み」って、イイね

「#大野くんの夏休み」って、イイね

嵐のファンの間で「#大野くんの夏休み」というハッシュタグが流通し、トレンドの1位になっているというニュースを見ました(ITmedia)。センスのある言葉選びですよね。この記事を読んで、自分の仕事「キャリアデザイン」に関連して、ふたつの言葉が浮かんできました。

 

人生100年時代

一つは、「人生100年時代」です。
アイドルの健康寿命も延びていて、私たちビジネスパーソンと同じく、キャリアの創り方が多様化しているのだと思います。L・グラットンは『ライフシフト』の中で、これまでの「教育」→「仕事」→「引退」の3ステージから、「仕事」ステージでの生き方、働き方が多様化すると言っています。仕事を長期間離れ、大学院で学ぶ人、旅に出る人、60歳で起業する人、副業や兼業をする人。日本でもマルチステージ、マルチシナリオの人生を歩む人たちが増えています。

 

デビューして20年間、人の注目を浴び成果を出し続けたら、疲れますよ!
なので、大野くんも長期間仕事を中断して、釣りをしたり、絵を描いたり、本を読んだり、旅をしたりすればイイんです。休業や復活、ソロ活動とグループ活動、自由に行ったり来たりしながら、多様なキャリアを創っていけばイイんです。

 

リフレーミング

二つ目に浮かんできたキーワードは、「リフレーミング」です。
我たちはものごとをあるメガネを通して見ています。旅行にいく時の雨は「恨めしい」雨ですが、水不足の時の雨は「恵み」の雨です。ものごと(雨)は本来無味無臭ですが、見る人のメガネによって「意味づけ」が変わってきます。このかけているメガネを意図的に変えることを、「フレーム」を変える「リフレーミング」と言います。

 

「#大野くんの夏休み」は、センスのあるリフレーミングです。今回の嵐の決断を、「無期限活動休止」「解散か!」というメガネを通して見るか、「大野くんの夏休み」というメガネをかけて見るか。当然、かけているメガネの違いで、受け取り方、リアクションが変わってきます。事実、このハッシュタグをつけて、嵐への感謝やねぎらい、大野くんの活動休止中のことを予想するポジティブなツイートがなされているそうです。センスのあるメガネ選びが、人の「ものの見方」や言動を変えた好例です。

 

大野くんの夏休みが有意義でありますように!

 

長谷川 岳雄 氏
国立大学法人三重大学 特任教授   株式会社 みらいへ 代表取締役
1991年早稲田大学商学部卒業、2004年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際経営学専攻(現 経営 管理研究科)修了。経営学修士(MBA) キャリアコンサルタント(国家資格) MBTI認定ユーザー。
1991年オリックス株式会社入社。法人金融サービス部門の営業に従事。その後、大学院修士課程を経て 人事部にて勤務。2003年株式会社みらいへ設立。三重大学でキャリア教育を実践するとともに、「キャリア開発」・「リーダーシップ開発」をテーマに企業研修講師、人事制度のコンサルをおこなっている。

 

この記事を書いた人
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