+++ ALFYが目指す、“キャリア” ではなく “ライフ” を設計する学び +++

これまでのコラムでは、
✅ キャリア自律
✅ デキュムレーション
✅ 上司によるキャリア支援
✅ 静かな退職
など、「働く」と「人生」の関係について考えてきました。
その中で、私たちが強く感じていることがあります。
それは、多くの日本企業の社員は、
“会社の中でのキャリア” には真剣に向き合ってきた一方で、
“会社の外も含めた人生” については、十分に考える機会を持てなかった
という点です。
かつての日本では終身雇用が一般的であり、現在のミドル世代以降には、転職を経験していない人も少なくありません。
そのことが、「会社の外でどう生きるか」 を考える機会を失わせる要因のひとつとなったかと思います。
しかし、50代以降になると、仕事だけでは語れないテーマが一気に現実味を帯びてきます。
たとえば、役職定年、60歳以降の再雇用、子どもの独立、親の介護、自身や配偶者の健康、老後資金への不安などです。
にもかかわらず、「これからどう生きるのか」 を体系的に考える機会は、実際にはほとんどありません。
そこで GCRM では、人生100年時代における “後半の人生設計” を支援するプログラムとして、
ALFY(Action Learning for Yourself) を開発しました。
コンテンツ目次
ALFYとは何か
ALFY は、
「 Action Learning for Yourself 」 の略称です。
もともとアクションラーニングは、次世代リーダー育成などで用いられる、
「現実の課題を通じて学ぶ」実践型の学習手法です。
ALFY では、その手法を “自分自身の人生” に適用します。
つまり、会社の課題ではなく、「自分自身の未来」 をテーマにして考えるのです。
そして最終的には、「未来の自分への提言」 をまとめることをゴールとしています。
特徴的なのは、これが単なるキャリア研修ではないという点です。
ALFY が扱うのは、
・ キャリア
・ お金
・ 生きがい
・ 外部環境
・ 強み
・ 価値観
・ これからの人生設計
です。
言い換えれば、これは「ジョブクラフティング」ではなく、
“ライフクラフティング” のためのプログラムなのです。
さらに企業側にとっても、人生後半のキャリア支援は重要なテーマになりつつあります。
ミドル・シニア社員の活性化、エンゲージメント低下、役職定年後のモチベーション維持、
さらには “静かな退職” への対応など、多くの企業が共通課題を抱えています。
ALFY は、単なるセカンドキャリア研修ではなく、
「人生後半をどう生きるか」を主体的に考えることで、社員の再活性化にもつながるプログラムです。
なぜ今、「ライフクラフティング」が必要なのか
日本企業では長らく、「就社」という考え方が中心でした。
会社の中でどう成長するか、どの部署に配属されるか、何の仕事を担当するのか。
そして、いつ管理職になり、いつ退職するか。
これらは、自分が決めることではなく、すべて会社が決めてくれることでした。
しかし人生100年時代では、それだけでは足りません。
60歳以降も働く人は増えていますが、必ずしも、同じ会社で働き続けられるとは限りません。
さらに、定年後の人生は、20年、30年、あるいは40年近く続く可能性があります。
つまり、これからは 「会社人生」だけでなく、自分で「人生全体」を設計する必要がある時代になっているのです。
ところが、多くの人は、
- 自分は何を大切にしているのか/何に意味を感じるのか
- これから何がしたいのか/それに市場のニーズはあるのか
- どんな未来を望んでいるのか
などの重要な項目を、意外なほど言語化できていません。
さらに重要なのは、“気持ち” だけでは人生設計は成立しないという点です。
やりたいことがあっても、
・ お金
・ 健康
・ 市場環境
・ 家族状況
を無視することはできません。
ALFY では、こうした現実も含めて、未来を考えます。
ALFY の特徴 ①
「キャリア」と「お金」を切り離さない
ALFY の大きな特徴の一つが、
ファイナンシャルデザインを正面から扱うことです。
日本では、キャリア研修で「お金」を扱うケースはまだ多くありません。
しかし実際には、
- 退職金/年金/再雇用後の収入/資産(持ち家なども含めて)
- 医療費/住宅ローン/マンションの管理費などの定額コスト
- 家族にかかる費用(介護/教育費/仕送り、他)
などが、キャリア選択に大きな影響を与えます。
ALFY では、100歳までのキャッシュフローを実際に試算しながら、現実的に人生設計を考えます。
たとえば、
- 「65歳以降も働く必要がある」/「65歳以降は働かなくてもよさそうだ」
- 「想像以上に支出が大きい」/「今の手持ちの資金で、だいたい暮らせる」
- 「今から準備すれば働く選択肢が広がる」/「仕事以外の時間も充実させたい」
など、その状況は個人により異なり、それぞれに気づきが生まれます。
これは単なるマネー教育ではありません。
重要なのは、「だから、自分はどう生きたいのか」を考えることです。
ALFY では、“働き続ける理由” を、お金だけでなく、「意味」や「価値観」とつなげて考えていきます。
ALFY の特徴 ②
外部環境分析を“自分の人生”に使う
もう一つの特徴は、
ビジネスで使われる分析手法を、自分自身の人生設計に応用することです。
ALFY では、
PESTEL
3C
空・雨・傘
などのフレームワークを活用しながら、社会変化の中で自分がどう生きるかを考えます。
これは非常に重要です。
なぜなら、キャリアは「自分のやりたいこと」だけでは成立しないからです。
特に社内ではなく、社外の市場で仕事を得ようと考えた場合、
- 世の中はどう変わるのか
- 自分の強みは何か
- どこにニーズがあるのか/競合はいないのか
- 何が求められるのか
を踏まえて初めて、“成立するキャリア=(仕事を得る)” になります。
この手法で、よく例に出すのが「そば打ち」です。
もちろん、そば打ち自体が悪いわけではありません。
趣味として楽しみ、家族や友人に美味しいそばを振舞うのは、とても素晴らしいことです。
しかし、それを “次のキャリア” にしようと考えるのであれば、話は別です。
次元の違う考慮をいろいろとしなければならず、
「どの程度の技術を身につければ、そば打ち職人として通用するのか」とか、
「どこかのそば屋に雇われるのか、または、自分でそば屋を開くのか」、
そして「その市場に十分なニーズはあるのか?」
さらには「競合はいないのか?」
などを事前にしっかりと考える必要があります。
上記はあくまで「そば打ち」の例ですが、その他の仕事でも同様です。
ALFY の特徴 ③
“自分への提言”をつくる
ALFY は3か月間にわたり、複数回のセッションを通じて進行します。
その最終ゴールが、「自分への提言」です。
これは単なる行動計画ではありません。
「自分はどうありたいのか」そして、「これから何に挑戦するのか」を、多面的に言語化していきます。
その過程では、
- キャリアインタビュー
- ビジョンメイキング
- センスメイキング
なども活用されます。
つまり ALFY は、「研修」ではなく、“人生を再設計するプロセス” とも言えるかもしれません。
これからの企業に必要なのは、「人生後半」を支援する力
近年、多くの企業が「キャリア自律」を掲げています。
しかし本当の意味でのキャリア自律とは、単に「自分で考えてください」ということではありません。
- 人生を見つめ直す機会
- 仲間との対話/自分の内省
- 現実理解/外部環境理解
を支援することが必要です。
特に50代以降は、“会社の中の役割”だけではなく、
「自分はこれから、どう生きたいのか」が問われる時期でもあります。
ALFY は、その問いに向き合うためのプログラムです。
実際には、こうしたテーマは50代になってから突然考えるものではありません。
むしろ40代頃から、少しずつ「会社の外も含めた人生設計」を始めることが重要になっています。
人生100年時代。
会社の外にも、人生は続きます。
だからこそ今、
「キャリア」ではなく、「ライフ」を設計する学びが必要なのかもしれません。






