人生100年時代、「会社の外」にも人生は続く

2026.05.28

2026.05.28

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+++ ALFYが目指す、“キャリア” ではなく “ライフ” を設計する学び +++



これまでのコラムでは、

  ✅ キャリア自律
  ✅ デキュムレーション
  ✅ 上司によるキャリア支援
  ✅ 静かな退職

など、「働く」と「人生」の関係について考えてきました。

その中で、私たちが強く感じていることがあります。

それは、多くの日本企業の社員は、
“会社の中でのキャリア” には真剣に向き合ってきた一方で、
“会社の外も含めた人生” については、十分に考える機会を持てなかった

という点です。

かつての日本では終身雇用が一般的であり、現在のミドル世代以降には、転職を経験していない人も少なくありません。
そのことが、「会社の外でどう生きるか」 を考える機会を失わせる要因のひとつとなったかと思います。

しかし、50代以降になると、仕事だけでは語れないテーマが一気に現実味を帯びてきます。

たとえば、役職定年、60歳以降の再雇用、子どもの独立、親の介護、自身や配偶者の健康、老後資金への不安などです。

にもかかわらず、「これからどう生きるのか」 を体系的に考える機会は、実際にはほとんどありません。

そこで GCRM では、人生100年時代における “後半の人生設計” を支援するプログラムとして、
ALFY(Action Learning for Yourself) を開発しました。

ALFYとは何か

ALFY は、
Action Learning for Yourself 」 の略称です。

もともとアクションラーニングは、次世代リーダー育成などで用いられる、
「現実の課題を通じて学ぶ」実践型の学習手法です。

ALFY では、その手法を “自分自身の人生” に適用します。

つまり、会社の課題ではなく、「自分自身の未来」 をテーマにして考えるのです。
そして最終的には、「未来の自分への提言」 をまとめることをゴールとしています。

特徴的なのは、これが単なるキャリア研修ではないという点です。

ALFY が扱うのは、
 ・ キャリア
 ・ お金
 ・ 生きがい
 ・ 外部環境
 ・ 強み
 ・ 価値観
 ・ これからの人生設計

です。

言い換えれば、これは「ジョブクラフティング」ではなく、
“ライフクラフティング” のためのプログラムなのです。

さらに企業側にとっても、人生後半のキャリア支援は重要なテーマになりつつあります。

ミドル・シニア社員の活性化、エンゲージメント低下、役職定年後のモチベーション維持、
さらには “静かな退職” への対応など、多くの企業が共通課題を抱えています。

ALFY は、単なるセカンドキャリア研修ではなく、
「人生後半をどう生きるか」を主体的に考えることで、社員の再活性化にもつながるプログラムです。

なぜ今、「ライフクラフティング」が必要なのか

日本企業では長らく、「就社」という考え方が中心でした。

会社の中でどう成長するか、どの部署に配属されるか、何の仕事を担当するのか。
そして、いつ管理職になり、いつ退職するか。

これらは、自分が決めることではなく、すべて会社が決めてくれることでした。

しかし人生100年時代では、それだけでは足りません。
60歳以降も働く人は増えていますが、必ずしも、同じ会社で働き続けられるとは限りません。
さらに、定年後の人生は、20年、30年、あるいは40年近く続く可能性があります。

つまり、これからは 「会社人生」だけでなく、自分で「人生全体」を設計する必要がある時代になっているのです。

ところが、多くの人は、

  • 自分は何を大切にしているのか/何に意味を感じるのか
  • これから何がしたいのか/それに市場のニーズはあるのか
  • どんな未来を望んでいるのか

などの重要な項目を、意外なほど言語化できていません。

さらに重要なのは、“気持ち” だけでは人生設計は成立しないという点です。

やりたいことがあっても、
 ・ お金
 ・ 健康
 ・ 市場環境
 ・ 家族状況
を無視することはできません。

ALFY では、こうした現実も含めて、未来を考えます。

ALFY の特徴 ①

「キャリア」と「お金」を切り離さない

ALFY の大きな特徴の一つが、
ファイナンシャルデザインを正面から扱うことです。

日本では、キャリア研修で「お金」を扱うケースはまだ多くありません。

しかし実際には、

  • 退職金/年金/再雇用後の収入/資産(持ち家なども含めて)
  • 医療費/住宅ローン/マンションの管理費などの定額コスト
  • 家族にかかる費用(介護/教育費/仕送り、他)

などが、キャリア選択に大きな影響を与えます。

ALFY では、100歳までのキャッシュフローを実際に試算しながら、現実的に人生設計を考えます。

たとえば、

  • 「65歳以降も働く必要がある」/「65歳以降は働かなくてもよさそうだ」
  • 「想像以上に支出が大きい」/「今の手持ちの資金で、だいたい暮らせる」
  • 「今から準備すれば働く選択肢が広がる」/「仕事以外の時間も充実させたい」

など、その状況は個人により異なり、それぞれに気づきが生まれます。

これは単なるマネー教育ではありません。
重要なのは、「だから、自分はどう生きたいのか」を考えることです。

ALFY では、“働き続ける理由” を、お金だけでなく、「意味」や「価値観」とつなげて考えていきます。

ALFY の特徴 ②

外部環境分析を“自分の人生”に使う

もう一つの特徴は、
ビジネスで使われる分析手法を、自分自身の人生設計に応用することです。

ALFY では、
  PESTEL
  3C
  空・雨・傘
などのフレームワークを活用しながら、社会変化の中で自分がどう生きるかを考えます。

これは非常に重要です。

なぜなら、キャリアは「自分のやりたいこと」だけでは成立しないからです。
特に社内ではなく、社外の市場で仕事を得ようと考えた場合、

  • 世の中はどう変わるのか
  • 自分の強みは何か
  • どこにニーズがあるのか/競合はいないのか
  • 何が求められるのか

を踏まえて初めて、“成立するキャリア=(仕事を得る)” になります。

この手法で、よく例に出すのが「そば打ち」です。
もちろん、そば打ち自体が悪いわけではありません。
趣味として楽しみ、家族や友人に美味しいそばを振舞うのは、とても素晴らしいことです。
しかし、それを “次のキャリア” にしようと考えるのであれば、話は別です。
次元の違う考慮をいろいろとしなければならず、
「どの程度の技術を身につければ、そば打ち職人として通用するのか」とか、
「どこかのそば屋に雇われるのか、または、自分でそば屋を開くのか」、
そして「その市場に十分なニーズはあるのか?」
さらには「競合はいないのか?」
などを事前にしっかりと考える必要があります。

上記はあくまで「そば打ち」の例ですが、その他の仕事でも同様です。

ALFY の特徴 ③

“自分への提言”をつくる

ALFY は3か月間にわたり、複数回のセッションを通じて進行します。

その最終ゴールが、「自分への提言」です。

これは単なる行動計画ではありません。
「自分はどうありたいのか」そして、「これから何に挑戦するのか」を、多面的に言語化していきます。

その過程では、

  • キャリアインタビュー
  • ビジョンメイキング
  • センスメイキング

なども活用されます。

つまり ALFY は、「研修」ではなく、“人生を再設計するプロセス” とも言えるかもしれません。

これからの企業に必要なのは、「人生後半」を支援する力

近年、多くの企業が「キャリア自律」を掲げています。

しかし本当の意味でのキャリア自律とは、単に「自分で考えてください」ということではありません。

  • 人生を見つめ直す機会
  • 仲間との対話/自分の内省
  • 現実理解/外部環境理解

を支援することが必要です。

特に50代以降は、“会社の中の役割”だけではなく、
「自分はこれから、どう生きたいのか」が問われる時期でもあります。

ALFY は、その問いに向き合うためのプログラムです。

実際には、こうしたテーマは50代になってから突然考えるものではありません。

むしろ40代頃から、少しずつ「会社の外も含めた人生設計」を始めることが重要になっています。

人生100年時代。
会社の外にも、人生は続きます。

だからこそ今、
「キャリア」ではなく、「ライフ」を設計する学びが必要なのかもしれません。